俗々・『地下室の手記』〜混沌が渦巻く浮遊の世界〜

ここに記されていることは空想家の「とりとめない妄想」でフィクションです・・・・・

貴重な経験だった・・・

世間知らずだ。いい歳をして。自覚はしている。

出版社の編集者を辞めて、ビルの設備管理になった。

余りにもラクチンだったので、ずっと本を読んで生きられると思った。

都内某図書館→都内会館(図書館併設)。ここまではよかった。

入札が取れなかったので、その管理会社を解雇され、会社も移り民間の巨大ビルの設備管理になった。

やることがたくさんあり、とんでもない人間ばかりだった。

管理長。自衛隊上がり。意地悪で偏屈な人だった。この人に「検電器」を渡されたが、壊れていた。こんなもので、検電したら、感電死してしまう。こんな人がここで一番偉い人なのか?

その他大勢の男が20人くらいいた。

ある人が「いじめ」に合っていた。その人は工学部卒で「電験2種」持ってるおじさんだった。

「資格あるのに、なんにもできないんだな! ◯◯さんは!」

こんな調子で、みんなから「いじめ」られていた。

ずいぶん、出版社の編集者やってる人間とはタイプの違う人間ばかりだな。当然だ。

「パチンコでもうかった」「競馬で当てる」「ソープ行く」「借金かえさなければ」・・・・。こんな感じだった。

あるビルの設備管理やってる人から、履歴書には「大卒」とか、隠して書いて出したほうがいいよ。そんな忠告があった。さらに、こんな仕事やらんほうがいいよ。

なるほど、そういうことだったのか。

ある日、少し遅刻してしまった。偏屈でいじわる管理長が、

「◯◯なにやってんだ! 遅刻して・・・」(罵詈雑言がとんだ)

10分ほどみんなの前で怒られた。

また、あれこれ、これやれと、先輩が行って来るようになった。

そう、私も「いじめ」の標的になったらしい。

巨大ビルの設備管理なんで、当直もある。

カラダはフラフラ。当直あけ。

扁桃腺が腫れ高熱が出た。

辞めると決心。

「カラダが持たないので、今日で辞めさせてください」

と、イジワル管理長に病院でした「点滴」跡見せて大声で叫んだ。

「そうか、わかった」

すぐ、その日に退職できた。

そんな会社だった。

「いじめ」あり、いじわる「管理長」、その他「ろくでもない」人間しかいなかった。

だが、デパート社員をリストラされ転職してきたまともな人もいた。

「職人が多くて大変だよ・・・」

頷いた。職人とは「へんくつ者」「おかしな奴」の上品な表現だ。

人間観察にはいい「学習」をした。