俗々・『地下室の手記』〜混沌が渦巻く浮遊の世界〜

ここに記されていることは空想家の「とりとめない妄想」でフィクションです・・・・・

「どんな人間にも、必ず居場所がある」

吉行淳之介のエッセイを読んでいて、「どんな人間にも、必ず居場所がある」、そのような文章が目にとまり、いたく感動した。
俺みたいなダメ人間にも、「居場所が用意してある」。それを信じて、出版社の編集者になった。たしかに、編集は面白い。
編集をやってゆくと、文章に向くか、レイアウトに向くか、はっきり適性・興味が分かれてゆく。
俺は文章を書く行為だった。そうすると、欲が出てきて、他の出版社から原稿を書く仕事をもらい、このままなら、フリーでやってゆけるのではないか?
じゃ、今日からライター一本だ。
が、自己管理能力がないので、仕事をしなくなってゆく。貧困に。
まずい、どこかの版元に戻ろう。
これが円環してゆく。
それでも、生きて行けたのだから、いい時代だったんだろう。
しみじみ、過去を振り返る。
自分の適性・性質が痛いほど、わかっている。
そこから、自分のできない事は一切やらない。
そういう結論になった。
自分がどんなものか、【実践】すれば、悲しいかな、全部わかってしまう。
ゆえに、社会が悪い、他人が云々と、責任を転嫁した経験はない。